陽の当たる道を目指す

過去の体験談とか趣味の話をつらつら書いてきます。本の話がやや多めかも。暇つぶしくらいにはなれるように頑張ります



金色夜叉の像を見に行くときは注意!あと、金色夜叉の感想

伊豆に行ったついでにもう一箇所行ってみたいところがありました。

熱海にある、小説「金色夜叉」の貫一とお宮の像です。

 

高校のとき、現代文の先生が熱心に薦めていたので、読んでみたいなあとは思っていて、何度か挑戦したんですけど、そのたびに挫折していました。

その理由は、文章が文語体で、非常に読みにくいからです。

 未()だ宵ながら松立てる門は一様に鎖籠さしこめて、真直ますぐに長く東より西によこたはれる大道だいどうは掃きたるやうに物の影をとどめず、いとさびしくも往来ゆききの絶えたるに、例ならずしげ車輪くるまきしりは、あるひせはしかりし、あるひは飲過ぎし年賀の帰来かへりなるべく、まばらに寄する獅子太鼓ししだいこ遠響とほひびきは、はや今日に尽きぬる三箇日さんがにちを惜むが如く、その哀切あはれさちひさはらわたたたれぬべし。

 ↑こんな感じ

ただ最近ついに読み切って、なんとかあらすじは理解しました。

で、その像というのは、金色夜叉の有名なシーンを表現したものです。

 

貫一とお宮は許嫁なんですが、お宮は貫一を裏切り、大銀行の御曹司と結婚することを決めます。そのことを知った貫一は、熱海に行ったお宮を追いかけ、そこでお宮を問い詰めます。

そしてお宮を「この売女め!」と罵り、

一月の十七日、宮さん、善く覚えてお置き。来年の今月今夜は、貫一は何処どこでこの月を見るのだか! 再来年さらいねんの今月今夜……十年のちの今月今夜……一生を通して僕は今月今夜を忘れん、忘れるものか、死んでも僕は忘れんよ! 可いか、宮さん、一月の十七日だ。来年の今月今夜になつたならば、僕の涙で必ず月は曇らして見せるから、月が……月が……月が……曇つたらば、宮さん、貫一は何処かでお前を恨んで、今夜のやうに泣いてゐると思つてくれ

という有名なセリフを吐き、貫一はダークサイドに堕ちていきます。

 

この像を見たかったんですが、行った時期が悪かったようで、海水浴客で周辺は大混雑。車を止める場所もなさそうだったので断念しました。

夏場は避けたほうがよさそうですね。やっぱり1月17日かなー

 

ちなみにこんな感じです。ネットで拾いました。

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