陽の当たる道を目指す

過去の体験談とか趣味の話をつらつら書いてきます。本の話がやや多めかも。暇つぶしくらいにはなれるように頑張ります



保険業界で働いていた時の話②祝・初契約

さて、入社すると約半年間はみっちり研修です、社会人としてのマナー研修とほぼ並行して保険についての基礎知識を叩き込まれます。

話を聞くだけならいいんですが、1人が職員、もう1人がお客さん役になってロープレ、そしてそれをみんなの前で披露するっていうのが何度もあり、気を抜けませんでした。

 

そして研修が終わると、早速上司が世帯の契約内容が記載された台帳と呼ばれる紙を渡し「この家に行ってこれをこれに切り替えるように勧めてこい」と言って来ました。

「えっ、僕一人でですか!?」

「当たり前だろ」

なんちゅー厳しいんや、普通最初は一緒に行ってくれるもんだろ、とか思いながらも、バリバリの体育会系で怖いその上司に逆らえるはずもなく、ビクビクしながらその家へ向かいます。

保険の契約といっても全く新規で入ってもらう場合と、今入っている保険に対して、新しい仕組みができたのでこっちに切り替えませんか、という場合があり、後者のほうが1から説明する必要がないし、お客さんからしても、自分がお世話になってる会社の人なわけで、門前払いとかそんな冷たい対応をされる可能性は低く、難易度としては低めなんですが、このときはもう心臓がバクバクでした。

 

地図を見ながら何とか家に辿り着きますが、いざチャイムを押そうとすると緊張します。そもそも契約者は40歳くらいの男性。こんな平日の昼間に家にいるのか?いや、いないほうがいいや、いなかったという言い訳ができるし、なんて思いながらチャイムを鳴らすと、なんと普通にいました。

もうどんな説明をしたのか全く覚えていませんが、とにかくこっちのほうが保障がよくなって、掛け金がこうなって、みたいな説明を必死にしていると、

「わかった、じゃあそれでお願いします」という言葉が。

やべっ、まさかOKとは。適当にはぐらかされると思っていたので、ここからどうしたらいいかわからず、

「ありがとうございます。じゃあ契約書とかあるので、1度支店に戻ってまたお伺いしても大丈夫ですか。あっ、保険の証書はありますか、いるので出しといてください」

というようなことを多分やたら早口で言って急いで支店に戻り上司に報告します。

さすがに新人1人で契約まではできないので、上司と再び家に行き、改めて上司が説明し契約です。

この時は本当に嬉しかったですねー、こんな自分の拙い説明を聞いてくれて、なおかつ契約までしてくれたわけですからね。

それからしばらくは上司にいわれたところにひたすら行くという感じでした。やっていて思ったのはみんな意外に話を聞いてくれるんだなってことです。

すでに何かしらの契約がある家なので当たり前と言えば当たり前ですが、保険の営業なんて門前払いが当たり前だと思っていたので。