野球界随一のクセモノ指標、BABIPの意味とは!?
野球の指標についてです。
数ある指標の中でもなかなか曲者なのがこのBABIPです。
BABIPは、インプレー打率と訳され、
(安打 - 本塁打) ÷ (打数 - 奪三振 - 本塁打 + 犠飛)
で求められます。
本塁打を除いて、フェアゾーンに飛んだ打球がヒットになる割合を示しています。
この数字の意味するところは、「前に飛んだ打球がヒットになるかアウトになるかは、運の要素も大きい」という前提にたち、平均の3割より低い打者は、運が悪い、高い打者は運がいい、とみることができます。
例えば、BABIPが.240の選手がいたら、この選手は現在運が悪く、これから成績が上昇していく可能性が高い、逆に、BABIP.350の選手の場合、今は運も味方しており、これから下がっていく可能性が高い、と見ることができます。
(この状態をネットなんかではバビっている、と言ったりします)
確かに、ボテボテのゴロがヒットになることもあれば、芯でとらえた打球が野手の正面に飛ぶライナーになることもあります。
100打席立って、100本ヒットを打てば、BABIPは1.00ですが、さすがにこの打者に対しては運がいいなあと多くの人が思うでしょうね。
ただし、この指標は気を付けないといけない点も多いです。
まず1つは、インプレーの打球のヒット、アウトが全て運で決まるわけではない、ということです。
プロならバットコントロールである程度狙ったところにボールを飛ばすこともできるでしょう。
また、足の速い打者は、ボテボテの当たりそこないが内野安打になる確率が高くなり、打球速度の速い打者は、野手の間を抜ける確率が高くなります。すべての選手を一律に同じ基準で語ることはできません。
もう1つは、収束にはかなりのサンプルが必要になる、という点です。
一説によると、800打席のサンプルが必要と言われており、1年のBABIPでその打者の傾向をつかむことは難しいです。
まあ運も実力のうち。
参考に見る分には面白いです。