一番ラスト1ページの衝撃がすごいのって『噂』ですよね?
「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。
香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。
衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。
文庫本裏の説明文より
内容はそんな感じ。それほど難しくはなく読みやすく、あっという間に引き込まれます。ミステリーのパートはもちろん、主人公の刑事と女子高生の1人娘との家での会話がなんとも面白い。父子家庭だけど、いい親子だなあと、娘いいコなんだろうな~と。
なんとなく予想はできますが、娘の周りにも危険が及んでいくわけですが。
犯人探しだけでもじゅうぶん面白いですが、なんといってもラスト1ページ の衝撃がすごいです。
ラスト1ページというか、ラスト1行です。いや、ラスト4文字です。
最後の4文字で、ええええええ!?と仰天して、思わず戻ってもう1度読み直してしまいます。
なるほど、この4文字のために、周到に伏線を張ってたんですね。さすがとしかいいようがない。
別にこのラストが無くても、ミステリー小説としてじゅうぶん面白いですが、読み終わってからもう1度読むと、少し違う視点で読めて、1冊で2度おいしいです。
そういう意味では、『イニシエーション・ラブ』に通じるものがあります。
しかし、これよく実写化したよなー。
前田敦子が意外といい演技するんだよなあ。