いまさらながらに「火花」を読んで思った、才能の残酷さ
ピース又吉さんの火花を読みました。
芸人さんなのに読ませる文章を書きますね。一気に読んでしまいました。
お笑い芸人という職業について書かれた小説はそんなないと思うんですが、わかるようなわからないような、そんな世界ですね。
ただ、努力だけではどうにもならない、才能がモノをいう世界。そんな場所で、自分は持っているのかどうなのか、悩み、苦しまないといけない。
そして、案外持っている者ほど執着してなかったり。
やっぱり残酷な世界だなあと。
解散が決まっての、最後のネタの場面なんかは、さすが作者は芸人だなという感じです。
ある職業の人間の物語を書くのに、その職業の経験者である必要はないと思いますが、最後は作者自身がお笑い芸人だからこそ書けたシーンだったように思います。
かなり特殊な仕事だから取材だけではわからない、だからこそプロの作家もなかなか手を付けられない分野なのかなと思ったり。