『文春砲』 著者:週刊文春編集部
ベッキーのゲス不倫からスクープを連発し、その年に「文春砲」が流行語になった週刊文春が出していた本です。
しかしなかなか思い切った手前味噌な本だな。
不倫のスクープを連発し、話題にはなってきましたが、同時に賛否両論を巻き起こしてきました。特に小室哲哉さんの不倫に関しては、かなり批判も多かったように思います。介護を一生懸命やっていた人間だからほっといてやれ、とか、引退に追い込んだとか。
これについて、その答えになりそうな記述がありました。
その根底にあるのが「人間への興味」です。
人間は愚かで醜い面もあるけれど、美しくも可愛らしくも素晴らしくもある。スクープは、誰かを弾劾するためではなく、人間のいろいろな顔を伝えるためのものなのです。
だそうです。人のプライベートを暴き立てる理由を正当化するなら模範的な回答でしょうか。
でもまあ自分も芸能ニュース好きですけどね。なぜ好きか?と聞かれたらこういう理由になるのかもしれません。
ちなみにこんな記述もありました。
最初は読者が喰いついてきても、毎週毎週、不倫を扱っていたら、どこかで飽きがきます。他人の色恋沙汰なんてどうでもいいという感覚になるときがくる。それを避けるためにも、それぞれの不倫が持つ意味をよく考え、世間の空気を読みながらやっていかなければならないのだと思います。
はい。この本が出たのは2017年。2018年になった今、自分的にはこの時期が来ているような気がしますが、なにか方針転換はあるのか?少し気になるところです。
本の内容としては、上記のような文春の考え方が半分、もう半分は、スクープがどのように生まれたのか、ドキュメンタリータッチで書かれています。
締め切りがギリギリに迫る中、さまざまなハプニングに見舞われながらも、スクープをゲットする。その緊迫感がよく伝わってきて面白いです。週刊誌の記者は大変だなあと、自分には体力的にも精神的にもとても出来ないなあと。
総合して読む価値がるのか無いのか?と聞かれれば、アリだと思います!