いい加減「その言葉本来そういうふうに使わないから」とかいう戯言はやめるべき!広辞苑の10年ぶり改定で追加された言葉を見て思うこと
広辞苑が改定され、新たに約1万語が追加されたそうです。
例を挙げると
・がっつり [副]十二分に。たっぷり。また、思いきり
・ごち 〈御馳走を略した俗語〉食事をふるまうこと
他にも「スマホ」「ブラック企業」「ちゃらい」なども今回の改定で新たに収録されたそうです。確かにここ数年で使われるようになって、一気に定着したイメージがあります。
これも面白いですが、新たに意味が追加された語というのも興味深いです。
例えば、
・盛る (7)さらに飾り付ける。おおげさにする
・やばい (2)のめり込みそうである
タイトルにある通り自分は、「それ本来そういう意味じゃないから」という批判が嫌いです。言葉なんて時代とともに使い方が変化していって当然のものですからね。
お互いがその言葉の意味について理解していて、コミュニケーションがとれればそれでいいんです。
「おかしい」という言葉は、大昔は趣がある、という意味でしたが、それを今「飛行機で上空から見る富士山はおかしい」なんて言われたって訳が分からないっていう話です。極論ですが。
まあ辞書がこういうふうに新たに使われるようになった意味を載せてくれるのはありがたいですね。心置きなく使うことができます。
どうせなら姑息も(2)ずるがしこい手段 確信犯(2)トラブルなどをひきおこす結果になるとわかっていながら実行すること
って意味も加えてほしいです。
さて、今回10年ぶりの改訂ということですが、じゃあ、10年前に新たに追加された語句はなんだったのか?
気になったので調べてみました!
「マイブーム」「ラブラブ」「ニート」「メタボリック症候群」や
「ワンセグ」「メル友」「ネットサーフィン」「ブログ」などの言葉がありました。
2007年ごろはインターネットが定着し始めた時期なんだなーっていうのがわかりますね。
『船を編む』という小説は、国語辞典を0から作る編集者が主人公の話です。
辞書がどういうふうにつくられるかなんて全く知らなかったので面白かったです。「愛」という言葉の定義について、主人公と若手の女性編集者が議論する場面が特にいいですね。単純に意味を調べるだけじゃなく、「愛」というのがなんなのか迷った時の答えにもなるのが辞書なんだと。なるほどなあ。